三月十七日−十九日

三月十七日(日)
10時過ぎに起床。昼食後部屋の掃除。午後から小休止。夕方から初めて『ラストエンペラー』を観賞。これまで見逃していたことにちょっとした嫌悪感。全て英語ということは残念だが、清末からの激動の時代を知るにはとてもいい教材。満州国の成立背景や関係した日本人を改めて知るにもいい内容。音楽は坂本龍一で、彼も役者として出演。内容について、あくまでも溥儀を中心に描くことは、皇帝というスペシャルな存在を常に付き纏わせる。撮影に際して、故宮を一カ月以上貸し切ったとだけあって、当時の宮廷生活にはかなりのリアリティがある。最後、開放施設となった故宮に年老いた溥儀が再訪するシーンは僕の想像を困惑させた。幼少期皇帝時代から動物園管理人まで墜落した心情は溥儀その人にしか解らない。自己投影を突き放したようなシーン。この演出は、溥儀の激動の一生をより一層際立たせる。
その後、明日以降の準備を進める。1時過ぎ就寝。

三月十八日(月)
7時起床。午前中引越しの準備。11時過ぎに家を出る。12時半清華大学到着。漢方博物館のゾーニング図を作成開始。6時過ぎまで作業。その後、今日からお世話になる清華大学教員宿舎へ。建築棟から歩いて10分ほど。部屋は3LDK。ジョージ先生が半年前から居住していた。部屋は隅々まで綺麗にしてある。本当にありがたい。19時過ぎに外食に出る。漫画喫茶B3へ。『闇金融ウシジマくん』を読む。キムチ丼を食す。ここは独房の一室みたいだが食事はなかなか美味しい。22時前に帰宅。自宅でネット接続を試みるも失敗。ベッドを整え0時過ぎに就寝。

三月十九日(火)
8時過ぎに起床。今日は冷え込む。10時前に作業室へ。午前中ゾーニング図をジョージ先生に送る。B3で昼食。午後から模型スタディ開始。高低差をつけた案を3つほど作成。作成後、写真に収めジョージ先生に送信。既存地形との関係も見えてきたし、明日以降は別案を作成していく予定。19時に作業終了。日本帰国のための航空チケットがなかなか見つからない。吉富君と大学近くの到削面店へ。中国語の聞き取りについて。日本人名を聞きとることは彼でも難しいらしい。その後拾年カフェでメールチェック。21時過ぎに帰宅。雪がちらつき始めた。家で研究室卒業生へのメッセージビデオを撮影。何度か撮り直す。初めて洗濯機を回すが、エラーが何度か出てしまう。取扱説明書を読むと、どうやらきちんと扉を閉めないといけないようだ。それを確認したら無事発動した。1時過ぎ就寝。